【登山レポート】シラネアオイ咲く、伊達紋別岳で絶景の稜線歩き

2024年11月、コロンビアは札幌市と包括連携協定を締結しました。コロンビアがもつアウトドアの知見と札幌市内および近郊の自然を生かし、地域の活性化を狙いつつ持続可能な世界都市を目指すものです。

その連携協定の取り組みとして企画されたアウトドアプログラムが「Columbia OUTDOOR ACADEMY 」。主にアウトドア初心者の大人や子どもを対象に、アウトドアアクティビティへの一歩を踏み出すためのきっかけづくりや自然の魅力を伝えるべく、今年で2年目を迎えました。

今回は初夏の北海道を代表する「花の山」、伊達紋別岳(だてもんべつだけ)での心温まる登山の様子を詳しくレポートします。

総勢26名。札幌駅からバスで目的地へ

2026年5月23日、午前7時30分。清々しい朝の光が差し込むJR札幌駅北口の団体バス乗り場には、期待と少しの緊張感に包まれた参加者の皆さんが集まりました。集合場所では、今回のガイドを務める高橋智樹氏、白石瑞穂氏、近江美久氏の3名に加え、コロンビアスポーツウェアジャパンからはコロンビア 三井アウトレットパーク 札幌北広島店から店長の三浦義彦が帯同します。

参加者21名とスタッフ含む総勢26名が揃ったところで札幌駅を出発しました。目的地である伊達紋別岳は標高715m。標高こそ控えめですが、5月下旬から6月上旬にかけて斜面を埋め尽くす「シラネアオイ」の群生は道内屈指の規模を誇ります。低山とは思えないドラマチックな景色と可憐な花々を目指し、バスは伊達市へと向かいました。

途中、バスは高速道路の樽前サービスエリアで10分ほどの小休憩と、伊達市の道の駅「だて歴史の杜」で停車し登山に向けて各自準備を済ませます。時間は10分ほどしか取れませんでしたが、道の駅には市内の農家さんから直接仕入れた新鮮な野菜が並んでおり、大人気だそうです。

道の駅を出て5分ほどで登山口付近の駐車場に到着。荷物の最終確認と準備体操をしてしっかりと身支度を整えます。駐車場から舗装道路を数分歩くと、登山口が見えてきました。

風合いのある木製看板。ここから本格的な山道が始まります。
さて、ここからがいよいよ本番ですが、この伊達紋別岳、最初の5分間が思いのほか急な斜面になっています。ここで息を切らしてしまうと、後が辛くなってしまいます。無理のないペース配分こそが、最後まで笑顔で登りきる秘訣です。

序盤の急斜面を越え、絶景広がる「いっぷく広場」へ

登山道の序盤は、針葉樹と広葉樹が入り混じる豊かな森の中を進みます。

1合目からは植生がカシワからトドマツに変化していきます。足元に目を向けると、松葉が幾層にも敷き詰められた「ふかふかの絨毯」のような道が続いています。一歩踏み出すごとに柔らかな反発があり、膝にも優しく、天然の森林浴を楽しんでいるような心地よさです。

3合目にある「一望台」で最初の大休止。休憩中に、女性の参加者から登山でのあるあるのお悩みの一つ「靴擦れ」についてコロンビア三井アウトレットパーク北広島店の三浦店長に質問が投げかけられます。

靴擦れ対策については「厚めの靴下を着用したり、擦れてしまう箇所にあらかじめ絆創膏やテーピングなどを処置しておくといいですよ」とコメント。
給水と呼吸を整えたら、再出発です。

山行中、ガイドから植物や野鳥に関する説明を受ける参加者のみなさん。ツアーでは、新しい発見や気づきが得られるのも魅力のひとつです。

樹林帯を抜けると、7合目の「いっぷく広場」に到着します。ここは文字通り一服するのに最適な広場。眼下には伊達の黄金漁港や内浦湾が広がり、ここまでの急登の疲れを癒してくれます。ここでお待ちかねのランチタイム。各自持参したランチをほおばります。そしてここから先、山の表情は劇的に変わります。

稜線歩きとシラネアオイの丘

7合目を過ぎると、これまでの林道が嘘のように視界が開け、ダイナミックな稜線(尾根道)が姿を現します。

両サイドを遮るものがない開放的な道は、まさに「空中散歩」。しかし、稜線は風が直接当たる場所でもあります。ガイドのアドバイスで、各自必要に応じてセパレートタイプのレインウェアや防寒着を羽織りました。風に吹かれると体感温度は一気に下がるため、早めのレイヤリングが重要です。

進むにつれ、足元には「ミヤマアズマギク」の可憐な薄紫色の花々や、ユニークな形の「マムシグサ」、さらに「シロバナノエンレイソウ」などが随所に現れ、私たちの目を楽しませてくれます。

その後、実は山頂よりわずかに高い「前紋別岳」の標識を通過します。この日は見晴らしが素晴らしく、羊蹄山を眺めながら歩くことができました。山頂への期待感は最高潮に達します。
そして、ついにこの日の主役「シラネアオイの丘」へ。

斜面一面を淡い紫色で染め上げるシラネアオイの群生は圧巻です。繊細な花びらが風に揺れる様は、言葉を失うほどの美しさ。ダケカンバ(岳樺)の白い幹とのコントラストも素晴らしく、参加者の皆さんは夢中でシャッターを切っていました。

参加者の1人は、おととし訪れた際にはまだ咲いておらず、昨年は強風のため7号目付近で断念。そして今回3度目にしてやっと目にすることができたそうです。

伊達紋別岳山頂の大パノラマを前に広がる歓声

最後の一踏ん張りを経て、標高715mの伊達紋別岳山頂にゴール!

山頂に立った瞬間、眼前に広がるのは360度の大パノラマです。穏やかなブルーを湛える洞爺湖、今なお活動を続ける有珠山と昭和新山、そしてその奥には「蝦夷富士」の名にふさわしい羊蹄山が堂々とそびえ立っています。ガイドからも、「ここ数年で1番の見晴らしかもしれません」と驚きの声。
次々と登頂を果たす参加者のみなさん。表情が達成感に満ち溢れていました。

最後はみなさんで記念撮影。
下山は「登りよりも慎重に」が鉄則です。特に急な斜面では、膝への負担を減らすため、歩幅を狭くして足裏全体で着地するように意識します。登山靴の紐を締め直し、一歩ずつ確実に登山口へと戻りました。

下山後のご褒美は、地域で愛される「伊達温泉」での入浴です。今回のツアー代金には入浴料が含まれているのも嬉しいポイント。ただし、この温泉はシャンプーや石鹸が備え付けられていないため、事前の案内通り各自持参した「入浴セット」が役立ちました。

熱めの湯に浸かり、頑張った足の筋肉をほぐす時間は、何物にも代えがたい贅沢です。
今回の伊達紋別岳トレッキングは、「自分の足で歩き、絶景に出会う」。そんな達成感を存分に味わえる山行となりました。

アウトドアアカデミーでは札幌を中心とし、主に初心者や子ども向けの企画をご用意しています。
気になる方はスケジュールをぜひチェックしてみてください!

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